COMMENT
心の汗を流すだけじゃなく、心の垢を涙で洗い流せるインド映画『チャーリー』。
離れようとすればするほど気持ちが動いて、誰にも邪魔させなかった生活をゴチャゴチャにされて、心身が活性した主人公ダルマの表情は驚くほどキラキラと変貌する。 見終わった時には、まるでチャーリーに抱きしめられたよう。
斎藤綾子
(作家)
恋愛し、結婚し、子供をもうけ、家庭を築くことこそが“理想的な人生”といまだに根強く語られ続けるこの社会で、『チャーリー』はまったく別の幸せのカタチを肯定する。
「ヒトではない生き物を家族として迎え入れ、その生き物に愛を注ぎ生きることでも大きな幸福を手にできるのだ」と。
世界中にもたくさん存在する“チャーリーとダルマ”の生き方を祝福する、なんて優しく偉大なロードトリップ!
ISO
(ライター)
インド映画定番のダンスはないが、犬とバイク旅がある!
僕も、愛犬とこんな旅がしたかった!犬好きは泣ける。
バイク、DIY、旅……何より映画が好きなら、冷房の効いた劇場へ。
前半は主人公が犬と心を開くまでのドラマ、後半は抜け感たっぷりのロードムービー。
まるで映画2本分を見たようなお得感。
幸せな2時間44分!
平辻哲也
(サンデー毎日「Weekly Cinema」ぴあ「水先案内」選者、ジャーナリスト)